コンタクトレンズのネット通販に処方箋なしはありなのか?


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コンタクトレンズのネット通販に処方箋なしはありなのか?

こんばんわ。

 

ぼくは眼科で10年以上コンタクトレンズを処方する検査員であり、またコンタクトレンズの販売もしています。

 

最近はコンタクトレンズもネット通販で購入されているという方も増えてきていて、ぼくが働き始めた頃から考えると随分時代も変わってきたなーと感じています。

 

ネット通販で購入されている方の購入理由のほとんどが、

 

  • 店に行くのが面倒
  • 眼科受診の待ち時間が長い
  • 店の値段が高い

になってきます。

 

本来、コンタクトレンズというのは高度管理医療機器に分類されていて、眼科での処方箋があってそれをもとに購入するのが一般的な考えです。

 

処方箋には度数などのレンズデータが記入されていて、それをもとに販売店で購入するのが当たり前でしたね。

 

昔は、ハードコンタクトレンズや長期型のソフトコンタクトレンズが主流で、あまり個人でレンズ規格などを把握することができなかったのですが、使い捨てレンズが発売されてからは商品の箱にレンズ規格が全て明記されるようになりました。

 

これによって、客側も自分で使っているコンタクトレンズの規格の把握ができるようにになったわけです。

 

処方箋なしでネット購入はあり?

先ほど、一般的に眼科の処方箋があって…と話しましたが、たぶんほとんどの方がうんうんと読んでいたと思います。

 

実のところ、ここがグレーな部分になるんです。

 

コンタクトレンズは医療機器であって薬ではないので、法律的にも処方箋なしでコンタクトレンズを購入することは違法にはならないのです。

 

処方箋なしでコンタクトレンズ買ってはいけないということは、過去でいう「薬事法」、今は「薬機法」にも特に触れられているわけではありません。

 

ぼくの働く店では、日本コンタクトレンズ協会がだしている、コンタクトレンズの販売自主基準というよくわからないものを掲げているのですが、簡単に言えば、「コンタクトレンズの販売は眼科で発行される指示書(処方箋)に基づくように」ということです。

 

しかし、これは法律ではなく日本コンタクトレンズ協会が作った基準なだけで、この文章の中にも強制力は持っていませんとも記載されています。

 

随分と前にこれを聞かされたときの、この微妙な感じは伝わるでしょうか?

 

まあ、なんにせよコンタクトレンズ購入における処方箋のなし、ありについての結論は、処方箋なしでも違法ではないということです。

 

処方箋なしで購入できる店は増えてきている

最近では、眼科が併設していないコンタクトレンズ販売店や、某メガネ屋などでも、レンズデータが分かれば処方箋なしでも購入することができるようになってきています。

 

もちろん、販売店側の考え方次第で、処方箋なしを受け入れるか否かは変わりますが、店前に堂々と「処方箋なしでもOK」というような掲示を見ることもあります。

 

今までの話の考え方からすれば、販売店側のスタンスにも間違えはありません。

 

ということは、購入者側がネット通販を選択することも問題はないわけです。

 

処方箋は必ずしも必要ではないのですからね。

 

しかし、皆さんがコンタクトレンズ購入に処方箋が必要と思う理由のひとつには、眼科と販売店の利益確保の思惑も混ざっています。

 

コンタクトレンズ購入に販売店へ行くと大体が隣の眼科や、指定した眼科へ行くように指示されると思います。

 

当然、表向きにはコンタクトレンズ購入前に目の状態が安全かどうか確認しておく方がいいです。

 

ですが、眼科を指定している時点で、何かしらの提携があるわけです。

 

単純にいえば、診察代ですし、もう少し踏み込めば、販売店が出したい商品をすすめてくれるということです。

 

ネット通販が普及する前までは、こういった思惑もあって店側も眼科の受診をすすめていたわけです。

 

もちろん、利益のためだけではありませんが、販売側の方が購入側をある程度コントロールできていたわけですね。

 

この記事であったり、ネットの普及によってグレーな部分がわかってくるとみなさんはどのように感じますか?

 

あとは値段次第

こうなってくると、荒っぽいですがコンタクトレンズをどこで買うかは値段次第になってきます。

 

自分のまわりの店を片っ端から回って最安を探してもいいですし、ネット通販を利用するのも全然ありです。

 

コンタクトレンズそのものはどこで買っても一緒なので、それなら少しでもお値段は安くしたいところですよね。

 

注意点は、初めて合わせるレンズや、レンズ規格を変更したい場合などは眼科でキチンと合わせるべきですが、その後必ずしも決まった店で買わなければいけないということではありません。

 

もちろん、販売店や眼科もそれぞれがルールを持っているので、事前に確認はしておく方がいいと思います。

 

というのは、処方だけしてくれるのか、処方箋は発行してくれるのか、こちらが希望する商品を合わせてくれるのか(眼科にも処方用レンズの種類に限りはあります)、このあたりは先に聞いておいた方がいいでしょう。

 

使い慣れているレンズで、目の異常の自覚症状がない場合、コンタクトレンズの追加購入だけのために、必ずしも眼科の受診をしなければいけないということにはならないということです。

 

ぼくもこのブログではネット通販のショップを紹介していますが、ネット通販が悪であるとは全く思っていません。

 

そのかわり、コンタクトレンズ使用者それぞれの自己責任になるということは忘れないで欲しいです。

 

眼科受診はいつでもできる

さんざん処方箋がどうとかお話してきましたが、皆さんよく考えてみてください。

 

コンタクトレンズ購入と眼科受診というのは別にワンセットというわけではありません。

 

上で話したように、初めて合わせるレンズや、レンズ規格の変更時は眼科へ行くべきですが、中には全く問題なく同じレンズを何年も使っている方もいると思います。

 

眼科受診はもちろん、それ単体で受けることはできますからね。

 

問題がなくてもある程度自分にルールをつくって、半年に1回とか、1年に1回は定期検査を受けることは強くオススメします。

 

ぼくも歯医者なんかは、1年に1回をルールに定期検査に行っています。(虫歯ゼロです)

 

自覚症状がなくても、小さなトラブルを早期発見することで被害は最小限です。

 

なんにでも当てはまりますが、自己管理は怠らないように。

 

さいごに

今回は少し、業界事情みたいな話になってしまいました。

 

たぶん、この記事を開いていただいた方は、処方箋なしのコンタクトレンズ購入に少し疑問があった方だと思いますし、最後まで読んでいただいた方は、少しは理解していただけたんじゃないでしょうか。

 

ネット通販で購入をお考えの方や、値段について比較したいという方は、こちらのページも見ていただけると色々調べられると思います。

 

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