子どもの目の状態|近視・遠視・乱視・色覚異常の違いとは?


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近年、スマートフォンや携帯型ゲームが普及し、目を取り巻く環境が大きく変化しています。

 

自分の目の状態や、子どもがいる方ならお子さんの目の状態など把握できていますか。

 

特に、子どもは学童期までの間、視力が発達する大事な時期です。

 

ここでは、目の状態で知っておきたい4つの状態を解説していきます。

 

視覚は、生活するうえで大切な五感のひとつです。

 

異常があれば、キチンと検査を受けて、早めに適切な対応をしてください。

 

1.近視とは

目を細めて目つきが悪くなるなどのサインがあれば要注意

近視は遺伝要因と環境要因が関係しています。

 

特に、現代の子どもは近方作業が中心の環境に置かれているため、世界的に近視人口は増え、また低年齢化が進んでいます。

 

適切な距離で適切なメガネやコンタクトレンズをかけて見ることが大事です。

 

合っていないメガネやコンタクトレンズでぼやけたまま見ていると、近視の進行にもつながります。

 

見づらいことを我慢して疲れやすくなったり、目を細めて目つきが悪くなるなどのサインがあれば要注意です。
早めに適切なメガネやコンタクトレンズで矯正することはもちろん、学校の席を前にしてもらうなどの配慮も必要です。

 

近視のしくみ

まずは、「正視」といわれる、遠くから入ってきた光がきれいに見える状態を見てもらいましょう。

 

遠くから入ってきた光が、カメラのフィルムの役割である網膜よりも近くでピントが合う状態のことを「近視」といいます。

 

そのため近くははっきり見えますが、遠くはぼやけてしまいます。

 

 

2.遠視とは

細かい作業が苦手、集中力が続かないなどの傾向がみられる

遠視は遠くがよく見えると思われがちですが、実は近くだけではなく遠くをみるときにもピントあわせを強いられるため、目が疲れやすくなります。

 

放っておくと、見たいものを黒目で追わなくなる「斜視」や、視力発達が抑制される「弱視」になることもあります。

 

遠視を早期発見し、メガネやコンタクトレンズを装用して治療することが大切です。

 

子どもは調節力が強いので、遠視があっても一見、裸眼視力がよい場合があります。
また遠視があると細かい作業が苦手、集中力が続かないなどの傾向が見られるお子さんもいます。
そういった症状があれば、性格のせいではなく遠視のサインかもしれません。

 

遠視のしくみ

遠くから入ってきた光が、網膜より後ろでピントが合う状態のことを「遠視」といいます。

 

遠視は目のピント合わせの力が弱い、あるいは目の奥行が短いことが原因とされます。

 

 

3.乱視とは

疲れ目の原因になることもある

乱視には角膜や水晶体の形が一定方向にゆがんでいる「正乱視」と不規則にゆがんでいる「不正乱視」があります。

 

子どもは水晶体のピント合わせの力が強いため、軽い正乱視だと裸眼視力が良いこともしばしばです。

 

ただし、強い正乱視ではものが二重に見える、ぼやけるなどの見え方に影響します。

 

正乱視はメガネや乱視用ソフトコンタクトレンズで矯正することができ、不正乱視はハードコンタクトレンズで矯正することができます。
乱視が、疲れ目の原因になることもありますので、適正な矯正をしましょう。

 

乱視のしくみ

目に入る光が一点に合わず、物がダブって見える状態のことを「乱視」といいます。

 

ラグビーボールのような形をした角膜や水晶体の歪み度合いにより、光の屈折力が方向によって異なるため起こります。

 

 

4.色覚異常とは

多くの場合、日常生活には問題はありません

網膜にある色を見分けるセンサーが原因で、一定の組み合わせの色が混同して見える症状を「色覚異常」といいます。

 

遺伝による先天性色覚異常は日本人男性の5%といわれ、決してまれではありません。

 

また色覚異常は自覚に乏しいことが多いのが特徴です。

 

色覚異常は学校検診の必須項目から一度削除されましたが、自分が色覚異常であると知らなかったために、進学、就職などで不利益を受けてしまう例がありました。

 

そこで2016年から色覚検査はプライバシーに配慮しつつ学校検診で原則再開されることになりました。

 

自分の色覚異常の傾向を知っておくことは、安心して生活をうえでも、将来の職業選択に適正を考慮しておくうえでも大事なことです。
個性の一部として上手に付き合っていきましょう。

 

認識しづらい色の組み合わせ

1.赤と緑 あかあ みどり
2.だいだいと緑 だいn 黄緑m
3.茶色と緑 茶mm みどり
4.青と紫 あおお むらら
5.ピンクと白・灰色 ピンク 灰色ろ
6.緑と灰色・黒 緑どど 灰色ろ
7.赤と黒 あかあ くろろ
8.ピンクと水色 ピンク 水色ろ

 

さいごに

子どもの目の健康は、保護者がしっかりと守らなければなりません。

 

子どもの視力はかわりやすいので、普段のしぐさなど注意して見守ってあげてください。

 

また、ゲームなどする場合は、30~40分遊んだら、遠くを見たりして休憩をとるようにさせてください。

 

小さい画面のゲーム機などは、画面と目の距離が近くなり目に負担がかかるだけでなく、集中しすぎて姿勢が悪くなることもあります。

 

最近のゲーム機器は、輝度が高く、目から入る強い光の刺激で睡眠障害や体調不良などを引き起こす可能性もあります。

 

姿勢などにも十分に気をつけ、寝る前のゲームは控えさせるなどの配慮もしてあげてください。